西田千夏

アメリカン・スナイパーの西田千夏のレビュー・感想・評価

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)
5.0
【2023-93本目】




見たかった作品。
戦争について、もしくは、戦時下で戦った人たちの話を見て、学びたいという意味です。


「Clint Eastwood」という名前を見るだけで、「背筋を正して見ないと!」いう気持ちになってしまう。
多分、私だけかもしれないが…。


第二次世界大戦下ではなく、
記憶にも新しい最近の戦争の話しなので、
「聞いたことある」「知っている」というものが、多かった。


国のために戦い、「戦争」という狂気に取り憑かれたChris Kyle。

Chrisが、父となり、人間的に成長を遂げるに伴って、戦争や「人を殺す」という行動から気持ちが離れていく様子に、Tayaが望んでいた本来の「正義」や「英雄」を感じた。


「英雄」とも、「悪魔」とも言わず、「160人を射殺した父親」として描かれていた。

そして、「俺らのやっていることは正しいのか?」と問う兵士の姿にもどこか心に響くものがあります。

Clint Eastwood監督の作品は、
終わり方が好き。
鑑賞後も、作品や作品に登場した実際の出来事を考えさせてくれるような終わり方が多いから。

「ただ見て終わり」だけで終わらせないよう、鑑賞後も作品のことで頭をいっぱいにさせてくれます。


エンドロールでの実際の映像には、驚きが沢山。
しっかりと、私もその時代に生きていたのに、私が知らないことばかりで、初めて見るものばかりだったから。

そして、国をあげて葬儀や告別式が行われていたことにも驚き。
アメリカ人にとっては、本当に「アメリカの英雄」だったんだと実感しました。


いつの時代も、「戦争」や「争い」などは「誰も幸せにしない」ということを分かっているから、「戦争に参加する」と言われて、聞かさされて、どれだけ辛くて、悲しいかが私にも分かるような気がしました。