じゅんP

私の少女のじゅんPのレビュー・感想・評価

私の少女(2014年製作の映画)
3.8
やられたー!この切れ味の鋭さは何?

田舎の小さな集落に蔓延る”偏見の目”や”弱者への圧力”を丹念に描いた上で、最後こっちに向き直って「お前もやぞ!」って指差してきた。

村へと向かう道に始まり、元いた世界へと戻りゆく”わたし”の心の旅。

傷つけられた自分自身や自分の属性を、切り離してしまうことができれば楽になれるんじゃないかという地獄の葛藤。

自分の中になんとなく形づくられた思考や感情と同じものでも、言語化した他人の口から客観的に聞いたときに「いや、それやっぱおかしくね?」と思い至れるのめちゃくちゃ大事だなと。

わたしを傷つけるすべての呪いに抗う覚悟と、わたしらしく歩いていくための決意。

大切なこころを置いていかなくてよかった。
じゅんP

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