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約束の地のUSKのレビュー・感想・評価

約束の地(2014年製作の映画)
4.7
「タルコフスキーとウィンディングレフンが衝突し生まれた幻想的世界を旅するヴィゴ」
そんな感じの映画です。世界観がとにかく素晴らしい!本当にこんな場所あるの?ってくらい幻想的。雑草、苔、岩、そして水。タルコフスキーの世界の完成形と言えるだろう。

この映画の作成秘話が凄い!監督リサンドロアロンソが語った、映画を作るきっかけとなった「暗殺された友人」の話が非常に奇妙で興味深い。またそれだけでなくヴィゴが「一生を捧げた」と言うほどの作品。

ストーリーは異国の地で消えた娘を探す父親の孤独で幻想的なロードムービー。
この映画のキーは”犬”。未知の場所、犬、そして難解なラスト。タルコフスキーの「ストーカー」を思い出す。

劇中はBGMがほとんどなく終始自然の音だけで凄く心地いい。そして突然流れる独創的なエンディング曲。
面白い面白くないは別として、衣装、演出、構成、何から何まで異常な程丁寧に造られていてぱっと観るかぎり手抜きは一つもなかった。かなり人を選ぶ作品だと思いますが、多分好きな人にはたまらなく好きな作品。

ジャケットも超良いしこれ絶対買います。側に置いときたい一本。
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