風来坊

狼は暗闇の天使の風来坊のレビュー・感想・評価

狼は暗闇の天使(2013年製作の映画)
2.0
仕事の途中に思いがけず盲目の女性と鉢合わせしてしまった殺し屋がたどる運命を描いたイタリア製のサスペンスアクション。

抑制の効いたタッチで全てが淡々とし過ぎるくらいに描かれていてよく分からない。感情面も読み取りづらく、また台詞での説明や映像面での説明も省かれているので感受性豊かな人じゃないと何が何だかで置いてけぼりをくらいます。

イタリアののどかな港町の景色とその裏で起きている主人公を起点にした殺伐とした事件…そのドライな表現の仕方は北野映画(特にソナチネ)に雰囲気が似てるなぁと思いました。淡泊な映像面の雰囲気は結構好みですが個人的にはそれだけしか褒める所が見つかりません…。

監督の想いだけが一人歩きしてしまった印象ですが…イタリア映画らしいと言えばそうなのかも知れませんのでイタリア映画が好きな方にはおすすめかも知れません。他の方のレビューで知りましたがこの映画はメルヴィル監督の「サムライ」にリスペクトを捧げた映画との事。

ラストの演出などそれで納得がいきました。「サムライ」に影響を受けたとされる「ソナチネ」にも似る訳ですね。メルヴィル監督作が苦手な私はこの映画はも苦手でした…理由がハッキリしてそれだけは良かったかなと思います(´・ω・`)
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