ちょなん

365日のシンプルライフのちょなんのレビュー・感想・評価

365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)
4.0
なぜ観た?
VUCA World、情報過多な時代、モノに囲まれる暮らし。心がシンプルを求めて。

どこで観た?
場所はBETTARA STAND 日本橋、popcornシアターの上映会で。主催は映画好きで将来映画館をつくることを考えている方。

印象に残っているシーンは?
部屋にモノが一切なく、モノを一切身につけていない裸の状態からの暮らし始め。トランクルームに詰め込まれたモノ。恵まれた人間関係。
徐々に増えていくモノと数えることで可視化されるモノの量。『誰のためのデザイン?』という本の序盤で、日常で触れるユーザーインターフェイスの量に触れていたのを思い出す。

どう心が動いた?
モノに囲まれた状態に慣れてしまうと、モノの必要性を捉える感覚が鈍感になってしまう。部屋にモノが溢れている時点でそこは情報過多な世界の縮図となっていて、様々なものに心が捉われやすくなってしまう。スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグの有名なエピソードで、同じデザインのTシャツを大量購入して着回すというものがあるけど、意思決定の労力を減らす他に、常にモノの必要性を問いかける装置としても機能していたのかもしれない。
トランクルームにモノを預けて距離をとることは試してみたい。モノと距離を置くコトを考えた時に、頭に山やキャンプが好きな人が浮かぶ。都市というモノが溢れる場所から、自然というモノが少ない場所へ。自分がなぜ山に心惹かれるのか、本能がそれを求めているのか。

問いかけが多い作品ということもあって、他の方のレビューも分量多めで楽しめる。そして賛否が分かれてるのも面白いところか。
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