あちり

365日のシンプルライフのあちりのレビュー・感想・評価

365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)
3.7
第一段階
生きる上で「絶対」に必要なものがわかる。

第二段階
絶対に必要ではない=無くても物理的に死なない(とこの時は言っている)が、あったら生活がしやすくなるもの。「優先順位はない」が、まとめて10個持ってこれるなら持ってきたいものを手に入れる。

第三段階
「携帯電話」がないということ。それについて友人や家族との関係、人とのつながりを考える。携帯がなくても生活できると考えていたが、現代社会において結果的に携帯は必要だった。

第四段階(100日)→彼は【生活を送れる】ボーダーラインとしている。
人間らしい生活は送れる程度のものが手に入り、「欲」が現れる。もっとこうだったらいいのに、もっとこうしたい。生活を豊かにしたいという願望が出る。

第五段階(200日)→彼は【生活を楽しくする】ボーダーラインとしている。
物が恋しくなる。今まで生活する上で「当たり前」に使っていたものが欲しくなる。
手に入れた後、"これ以上に必要なものがあるか?"と満足したように言っていたが、これは毎段階で言っている気がする。

第六段階
「たまに使う」が時々使うのであると便利でものを。そして既に手に入れたものはもう持っている事が当たり前になってくる。

第七段階
丁寧な生活に必要なものが増える。なくてももちろん生活できるが、持っている事で「生活の質が上がる」ものを得る。

第八段階
「他人のため」の物を考える余裕ができる。そして頭の中で考えていることも、話す話題も増えた。肌荒れが治り始める程度の暮らしの余裕ができる。

第九段階(300日)
+α いわゆる 「娯楽」であったり、豊かさを求める。第三段階では必要なく生きれていたものがいつのまにか生活に必須になっている。ものを買うという行為がやはり必要な行為かもしれないと感じ始める。

第十段階
ものには「何が残る」のか、それについて考える。ものとは何を差すのか、ものは何を表すのか。



ー余談ー
ありふれた要らないものは女の子にモテる為に持っていた。
という話があったが、それがとても切なくて、卑しくて、人間なんてそんなものか…とも思った。
そして "彼女ができたら男らしいものは買えなくなる、子供ができたら淡い色のものが増える" というようなことを言ったり、"モノがない故にモノに執着している"きがした。

ー結論ー
人生はものでできてない。
と本人は言っているが・・・

序盤も結局友人や知人に頼ってものを使っているのでものは必要であるし、ものによって変わっていく彼を見ていくとものは人生を作っているように感じた。
人間が生きていく上で必要なものというのは、時代や環境によって勿論変わる。
その意味は、"物理的に生き抜くために最低限"必要なものというわけでなく、"社会で生きるために人間らしく居ること"に必要なものという意味だ。

ー感想ー
ストーリーとしては駄作かもしれないけれど、ドキュメンタリーってそういうことだよね。
あちり

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