ジーハ

365日のシンプルライフのジーハのレビュー・感想・評価

365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)
3.3
裸でコート一枚のみまとい、何もない部屋で寝る男性。深夜トランクルームにその姿のまま走り込む…。

彼のルールは、
◎一日ひとつだけ必要なモノを持ってくる。
◎1年間何も買わない。

365日のシンプルライフ。
モノに溢れた生活から本当に必要なモノは何なのか見極める実験生活ドキュメンタリー。

物が減ると日々の迷いが少なくなる。
選ぶ必要が減るので迷う必要がなくなる。
一瞬不便に思うかもしれないけど、自然と考え方もシンプルになっていく。

携帯を持たない彼に、連絡をとれない友人たちが「友情か大事なら携帯電話をもつはずだ」…なんて言う場面がある。

気持ちはわかるけどさぁ、、
でもその質問てナンセンスだよな…とも思った。まるで交際中の彼女が言うような「仕事と私どっちが大事なの?💢」みたいな質問。

これはまさに価値観のズレの始まり。

明確になっていくのはモノとの付き合いだけじゃなくて人間関係もシンプルになっていくってこと。
彼に協力的だったのは幼なじみの友人たち。実験生活を一緒に面白がっていた。
なんかスゴくいい関係だな、て思う。

ラストで彼は、生活するモノは100個あれば十分だと言っていた。その実験結果で映し出された部屋は、本当に必要なモノだけが置かれ、落ち着きのある心地の良さげな雰囲気が漂っていて、まるで彼の精神状態と部屋とがリンクしてるかのように思えた。

エンドロールを観ながら、
劇中で何度か登場した彼が信頼しているおばあちゃんの言葉を思い出した。
・持っているモノの多さで幸せは計れない。
・人生はモノでできてない。

〜深い!(笑)
個人的に今物を減らしていってる最中なので、
とても興味深かったです。
ジーハ

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