みかん

エリザベスのみかんのレビュー・感想・評価

エリザベス(1998年製作の映画)
3.5
16世紀イングランド。異母姉メアリ1世の病死により25歳の若さで即位したエリザベス1世。宗教・戦争・謀略・暗殺など数多の危機を乗り越え、その後約40年に渡り統治。生涯独身を貫き、イギリスの黄金期を築くこととなる半生を描いた重厚な伝記ヒューマンドラマ。

とにかくケイト・ブランシェットの凛として気品ある美貌が「女王」にぴったりで、ロード・オブ・ザ・リングの「森の奥方」も素晴らしかったけど、中世の豪奢なドレスや装飾品も映えて、観ているだけでも楽しめましたw

史実に忠実というわけではありませんが、その波乱と激動の時代を乗り越え、真に女王となった時の神々しいまでの凄味には圧倒されました。

親たちのドロドロの愛憎劇の中で生まれ、異母姉で女王となったメアリ1世に存在を危ぶまれ隔離されてるけど、彼女が病死したため女王に即位。

誰が敵か味方かもわからない状況で、国内の宗教問題の不安定さや、まだ一小国であった当時のイングランドを狙うヨーロッパ諸国やスコットランド。

仕掛けられた戦争に出兵すべきか否か。
国を守るために政略結婚すべきか否か。

結婚によって書き換えられる勢力図。
結婚するならどの国が最も有益なのか。

しかし、女王という前に1人の人間として、本当に愛する人と結婚するというのは不可能なのか。

その愛する人すら、もはや信じてよいのかどうか…。

失策の責任問題。
愛と裏切り、失意と嫌悪。
毒塗りのドレス。
イギリス国教会の再制定。
ローマ法王はじめカトリック勢力の陰謀。
拷問と処刑・粛清…

ラストの荘厳で透き通った光の、清らかで眩い輝き。

"国と結婚した"という、『ヴァージンクィーン』誕生の吹っ切れた気持ちと力強い決心と覚悟。

日本が戦国時代くらいの時に、こんな壮絶な運命の下に生まれ一国を治めてた女王もいたんだと、しみじみと歴史に想いを馳せ胸を打たれました。


★イングランド国王ヘンリー8世と愛人(妃になるも約2年半後処刑)の間に生まれたエリザベス。異母姉メアリー1世の死後、1558年25歳で女王に即位。

出生の複雑な事情や、カトリックの異母姉メアリー1世と違って父と同じくプロテスタントだったこともあり、側近も近隣諸国も誰が敵か味方かわからず、恋人ロバートが唯一彼女の心の支えで、スキャンダルの的となりながらも、毎晩のように逢瀬を重ねていた。

そんな中でも、容赦なく求められる女王としての資質や重責。
敵国との戦争、宗教改革からの内乱…エリザベスを失脚させようと、あちこちからの陰謀が彼女を襲う、、。