カミワザ

ラストミッションのカミワザのレビュー・感想・評価

ラストミッション(2014年製作の映画)
4.0
そもそも家族や娘がいる時点でエージェント失格だと思うのだが・・・
まぁエンタメですから、何らかの障害がないと成り立たないってのもありますよね。

ところが今作は、工作員の仕事が家族を巻き込むといったありがちなものでなく、娘と父親の絆の構築がメインとなる。
隠し事の多い父親と、既にその父の信頼を失っている娘が、少しずつ理解し歩み寄っていく。そんなヒューマンドラマが実に丁寧に描かれていて見ごたえがあった。
オープニングなんてあんなにドンパチやっていたのに・・・

そして笑える外しもあって、任務よりも”娘優先”といった所々のシチュエーションが面白い。
娘が友達を殴ったことを諭すのに、自身が殴った後に「悪い奴は殴っていい」なんて自己都合な解釈。
更に毎回服を脱がされるボディーガードや、コスナーのアクションはいっつも肝心な所で「うっ!ぐぅぅぅ」ってなっちゃう、このしつこさにも笑ってしまった。

因みにアクション面でもちゃんと見せ場があり、パリを駆けるカーチェイスや、終盤のちょっとした意外な展開も。
何より、コスナーパパと娘が織り成す良くできた人間ドラマに思わず心を掴まれる。私的に不意を突かれた良作でありました。
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