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マウント・ナビのmenokiのレビュー・感想・評価

マウント・ナビ(2014年製作の映画)
1.4
撮影スタッフが不気味な山で亡霊に襲われる雰囲気を漂わせつつも、巨根エイリアンに襲われる作品。

あらすじ

ホラー映画を撮影するために、不吉な山としてさまざまな言い伝えが残る中部地方の「なび山」へと向かった自主映画制作グループ。
撮影を始める中、彼らは謎の飛行物体が空に浮遊しているのを目にする。
その正体をつかもうと山の奥深くへと進むものの、絶対に人が入ってはならないとされる禁断の場所にたどり着いてしまう。


「千葉誠治」監督は殺陣とカッティングが非常に巧く「忍者狩り」や「エイリアンVSニンジャ」などの忍者アクションを撮らせたら日本トップクラスだと思うのだが、ホラーに関してはお世辞にもセンスがあるとは言えない。
そして本作は「千葉誠治」監督の苦手なPOVホラーであり、正直鑑賞する前から微塵も期待していなかったのだが、想像以上に酷い作品をなっていた。

まず、ジャンプスケアなどを使い視聴者を驚かせるセンスが全くない。
普通、視聴者を驚かせたりするのだったら静かで緊張感の高まった場面で驚かせるか、予想だにしない場面で驚かせるのが効果的かつセオリーだと思う。
しかし、本作の場合はアホなキャラクターがギャーギャー騒いでいるシーンに被せてジャンプスケアを使用する為、全くと言っていい程に驚きが無い。
また、アホなキャラクターが常に騒いでいる為、演出に緩急が全然感じらないので急な展開になってもそこまでの衝撃を受ける事はない。

唯一の衝撃は「GANTZ」のオニ星人みたいなエイリアンが女性をレイプするシーンくらいである。
正直エイリアンに男根が付いているのも衝撃的だったが、それ以上にその物のサイズに驚きを隠せなかった。
日本人の平均サイズは勃起時で12.5cmらしいが、このエイリアンのサイズはそれを遥かに上回り、推定ではあるが40cmはくだらない巨根である。
一応世界最大の男根は34cmとなっているらしいが、それよりも大きい。

そのような巨根エイリアンに女性がレイプされるのだが、思った以上に巨根エイリアンのピストン運動がゆっくりである。
始めはスローセックスを熟知しているテクニシャンなのかとも思ったが、考えてみたら巨根エイリアンの男根は長さは40cmと長いが太さが成人男性と同じくらいのサイズな為、激しくピストン運動をすると男根がへし折れる危険性がある。
もしかしたら巨根エイリアンは自分の男根を守る為にワザとピストン運動をスローにしているのかもしれない。
こういったどうでもいいようなディテールは細かいのだが、巨根エイリアンのピストン運動と女性の喘ぎ声が全然合っていないのには非常に違和感を覚えてしまう。
もう少し何とかならなかったのか・・・。

まあ、衝撃的だったのは巨根エイリアンのレイプシーンくらいで、あとはアホなキャラクターがギャーギャー騒ぎながらのワンパターンな緩急のないホラー演出が続くだけである。
いやー、仲間が何人も巨根エイリアンに殺されてパニックになる気持ちも分からなくはないが、幾らなんでも近くに殺人エイリアンがいて身を潜めている状態でもギャーギャー騒ぎ続けてるってどうなんだ・・・。
全然隠れている意味がないし、それに余りに騒ぎ過ぎて途中から何を言っているのかが分からなくなってくる。

あと、序盤はまだホラー映画の撮影という事でカメラを回すのが理解できるんだけど、巨根エイリアンが出現してからはカメラを回す意味がないのにカメラをずっと回しており非常に不自然である。
これがフレーミングやカメラアングルが変とかだったらまだリアリティーがあっていいのだが、このカメラマンは巨根エイリアンに襲われている危機的状況でもフレーミングやカメラアングルがしっかりしており、キャラクターが映えるように撮影している。
映像のみを観るとしっかりと撮影が出来ているので全然危機感が伝わらないのだが、ギャーギャー騒いだりゼーハーゼーハーと苦しそうに呼吸をしているので不自然極まりないものになっている。
それと普段は不自然にキャラクターが映えるように撮影しているのに、エイリアンが腹を引きちぎって出てくるシーンなど予算の掛かりそうな場面では不自然にカメラを移動させ見せないようにしていた。
気持ちは分かるが、もう少し自然に見せないようして欲しかった。

そもそも本作は正体不明の巨根エイリアンに襲われる話ではなく、山で心中した亡霊など襲われる話にした方が良かったのではないだろうか・・・。
正直、序盤で霊感キャラとか、如何にも怪しそうな風貌だが物語中盤辺りに亡霊から救ってくれそうなキャラクターが登場しているのに、そのキャラクターの設定が微塵も活かされないまま殺される。
キャラクターが立っていただけに非常に勿体無く思えた。

POVホラーは酷い作品が多いが、その中でも酷い方に思える作品であった。