まりりんクイン

フレンチアルプスで起きたことのまりりんクインのレビュー・感想・評価

4.5
ようこそ、地獄の雪山へーーー


やっと…やっと観れたー!!!
北陸上映遅過ぎじゃね??

先日見に行ったら、同じ大学の他選考の同輩がカップルで鑑賞してました。
さぞや、鑑賞後は話が盛り上がったことでしょう。


最高!
最高に気まづい!!
最高に意地悪!!!
けど最高に笑える!!!

「夫婦の仲が悪くなる映画に傑作多し」
この説をこれから提唱して行こうと思います笑

旅行先で一番起きて欲しくないことナンバーワンは、
渋滞でも悪天候でも怪我でも病気でも災害でもなく、

「人間関係の悪化」ですよ!

ことこれが家族旅行となれば、その悪化は今後の家族全員の人生を狂わしかねない危険性を秘めているわけです。

この映画は、『家族で行く!四泊5日の楽しい楽しいスキー旅行』を舞台に、
そんな「一番起こって欲しくないこと」を容赦無く描きます。

「もし、大切な人の目の前で雪崩が起きたとき、どう行動するー??」

ここから、

夫、男の面倒臭さ
妻、女の面倒臭さ
そして、家族という「型」の面倒臭さ

を浮き彫りにします。

要するに、
「見終わった後に同性、異性同士で超話が盛り上がるタイプの映画」であり、

超面白い映画なわけです!!!

・旅行先だからこそ、いつもより自分を頼れる奴だと演出AND自分自身思い込みがち。
(そして絶対途中で恥かく)

・旅行先での男同士のノリを異性間に持ち込んで空気壊しがち。(あの気まずさ…そこで抱こうとする奴があるかッ!!)

・追い詰められた時の対応の最悪さ(号泣からの子供も参戦→奥さんの渋々許してやるか感が最高過ぎる笑)

この映画で描かれる
「男あるある」の的確さといったら…

僕には「男」としての主人公の言動に痛いほど共感してしまいました(←それってダメ人間なんじゃ…)が、
同じようにこの映画は女性がみても、そして夫婦が観ても、
「…めっちゃわかる!」
が的確に表現されているのだと思います。

正に全方位無敵のキング!!!

いろんな切り口で語れる間口の広さがあります。

映像、編集、も技巧を見せびらかす下品さのない、主張し過ぎず的確な感じが素晴らしいです。

特に、雪崩発生から、逃亡→終息までを定点ワンカットで魅せるシーンの凄まじさ!
このシーンを体感するためだけでも劇場で見る価値は十分に有りです!!

また、音楽、音響も素晴らしいく、
廊下を吹き抜ける隙間風の音や、フォークリフトの軋む音、夜の雪山に響く人工雪崩を起こすための爆発音など、何も起こって無いのに終始嫌な感じを演出しています。

主人公が男友達とプールでくつろいでるときに流れるバックミュージックの音のデカさ、下品さも意地悪で良い!

全体的に「的確」という表現がしっくりくる、全てにおいて考え抜かれているのが伝わってくる創りで、その的確が紡ぎ出す独特な空気は、久々に内容とは関係なく、視覚的に「映画」に惚れ惚れしました。
カッコいい!!!

夫がプライドと自信をとりもどすきっかけとなる「妻救出劇」のグレーさとか、(奥さんがわざとやった…?)
ラストの展開も実に見事。
夫婦生活どっちもどっち、人間なんだから面倒臭くて当たり前ですよね!!
微妙な空気でカメラに向かって歩き続けるラストショットが、そのまま彼らの、というか観客である僕らへの「人生ってこんな感じよ?何があっても続くよ?」というこの映画の提示を象徴してる気がしました。
というか、このラストショットかっこよ過ぎ!!!
この時の夫、妻、それぞれの行動も秀逸。
そこは自分で抱っこしろッ!!

とにかく、ミヒャエルハネケや、クローネンバーグの男女映画ほどのエグさ、意地悪さも無いので、カップル、夫婦、異性友達との鑑賞推奨です。
去年のゴーンガールに続き、話のタネになるんじゃないでしょうか!!

石川の公開期間今週一杯(糞かよ!)なんで、
僕も彼女と二回目見にいこうと思います笑

ちなみに自分はもし雪崩が来たら二億パーセント逃げると思います。
そのあと彼女に殴る隙を与えぬ速さで全力の土下座かまします。