アラシサン弐

フレンチアルプスで起きたことのアラシサン弐のレビュー・感想・評価

4.3
ジャンル「スポーツ」なの詐欺すぎでは。

皮肉好きかにもよると思うが、個人的には監督の人間洞察力に完封無きまでに「わかる」とさせられゲラゲラ笑ってしまった。

ありとあらゆる方法で男性の情けなさが切り取られていて、どの画やシチュエーションも秀逸。そして気持ち良さすら感じる気まずさ。
直接的な描写ではなく表情で夫婦の距離感を見せてるのも良い。

一度も謝罪はしないのに、自己嫌悪に陥ってギャアギャア泣いて子供を味方につけてなし崩し的に解決しようとする場面とか最悪すぎて最高。

また夫婦のいざこざによって、別の全然関係ないカップルにも男女の価値観戦争をもたらしてるのも面白い。

あとこの監督、“ザ・スクエア 思いやりの聖域”を観ても感じたけど、責める側と責められる側を一瞬でひっくり返すのが上手。

観てる側の脳味噌が「やっぱ男ってしょうもないなぁ〜」と温まってきた辺りで、カウンターを食らわせるような描写を放り込んでくるのが意地悪。
何とも言えない感情になって帰る観客達をケタケタ笑ってそう。
アラシサン弐

アラシサン弐