kojikoji

フレンチアルプスで起きたことのkojikojiのレビュー・感想・評価

3.6
2014年 スウェーデン🇸🇪映画。
監督はリューベン・オストルンド
「逆転のトライアングル」の監督。

「気まずさ」を題材した映画と聞いて面白そうと思ったが、どんなシチュエーションにしたら「気まずく」なるのか、それが楽しみだった。映画はなるほどと思わせるぐらい「気まずい」雰囲気作りを出している。

ビジネスマンの父トマスと妻エバ、若い娘のベラ、幼児のハリーからなるスウェーデンから来た家族が、フレンチアルプスの高級ホテルに滞在する。2日目、彼らは人為的に起こされた雪崩を、昼食時のレストランのデッキで目撃する。
雪煙の勢いが激しく、彼ら家族が食事をしているテーブルまで雪が流れ込んでくるように見えた。
思わずトマスは一人逃げてしまう。
幸い家族は全員無事だったが、トマスが逃げたという事実が気まずい思いを醸し出し、家族の中で大きく膨らんでいく。

家族の非難に対して、トマスは認識の違いだと言い訳する。それが逆に重い雰囲気となってしまう。

誰にでも起きそうなことだが、普通起きない。小さい子供なんだから。成人になっている子供ならそんなこともあるだろうが。

起きないと思うが万が一起きたとしてトマスのように言い訳はしないだろう。謝るに違いない。

そう思うが、映画を観ながらずっと自問自答していたから、この映画、万一の時貴方ならどう行動するか、家族で観て議論し合うのもいいだろう。そういう意味では良い作品だ。

2023.04.28視聴186
kojikoji

kojikoji