カント

クィーン・オブ・ベルサイユ 大富豪の華麗なる転落のカントのレビュー・感想・評価

3.6
リーマン・ショック!
悪いのは銀行か?

大富豪デヴィッド・シーゲル氏と妻ジャッキー。
夫妻の夢の家…アメリカ最大の邸宅「ベルサイユ」の建設過程の密着ドキュメントのはずが…
2008年9月15日、
リーマン・ショック!!
大富豪のリアル転落物語。

経済の格言で、
アメリカがクシャミをしたら日本は風邪をひく。
アメリカが風邪をひいたら日本は肺炎になる…って言いますが…
日本も当時、1$→76円まで円高になってしまって!大変でした。
(今日現在1$→112円)

デヴィッド・シーゲル氏の名言。
ラスベガスの豪華な建物は(ギャンブルの)敗者の金で建てられている。
勝者側のシーゲル氏が多額の負債を背負う背景は、銀行のヤリ方か。
どの銀行も苦境に立たされていたし、一方的に銀行のせいにするシーゲル氏も大人げなさすぎ。
柔軟な発想の息子さんの方が正論を言ってる感じです。

転落後の妻ジャッキーが痛い。
一応、苦労人だし頭も良くて優しいお母さんだけれど…
一度染みついた金満生活を抜け出すのは大変。

転落の、その後は描かれていないので、調べてみました。
以下、ジャッキーさんのインタビュー。
「あの後、会社も拡大して、良くなっているし、現在はフットボールチームのオーランドブレデターズを所有しており、ラスベガス最大のオフストリッブホテルのオーナーでもあり、 さらにココアビーチビアも買収したんです!家も建設中で、 日々完成に近づいていて、今は庭に植えるための果物の木を集め、子供達は自分たちの部屋をどのような風にするか計画を作っているところ」…とか。

ジャッキーさんの鼻につく金持ち発言は、まるでマリーアントワネット。
庶民が大金を手にしたら、のコメディのようでしたが…
基本的に“人として”出来ているジャッキーさんに救われる。
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