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ロンドン・リバーのKのレビュー・感想・評価

ロンドン・リバー(2009年製作の映画)
4.0
2005年の同時多発テロが起きたイギリスを舞台に、子供の消息を追う、白人のキリスト教、黒人のイスラム教という、人種も宗教も違う親2人の姿を描く。

単純に、無垢な市民が被害者となったと言う痛ましい事実、民族も宗教も関係なく、犠牲が出たという事実、人の良し悪しに民族も宗教も関係ないんだという事実。

偏った一部の報道や、歴史をちゃんと知らなければわからないこの当然の事実が、被害者の親の言葉でなく表情や行動の演技から、とてもうまく表現されていると思います。

イスラム過激派等によるテロは映画にする際はどういった立場で描くか非常にセンシティブなテーマではあるが、偏りなく、重いのだけれど重要なテーマを投げかけてくれる良作だと思います。

セリフが少ない、静かなストーリーに、逆に心打たれました。
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