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ナショナル・シアター・ライヴ 2014「コリオレイナス」のparaのレビュー・感想・評価

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明日12月28日は映画の誕生日。明日は行けないため前日祭?
NTLアンコール上映
シェイクスピア後期、最後の悲劇戯曲。

コベント・ガーデンの元バナナ倉庫を改装した劇場。
観客との距離が近い!
舞台演出上においても驚きの仕掛けあり。トムヒ!!!

トム・ヒドルストンの涙の、瞳で魅せる演技にぐいっと引き込まれるのと、
ただ立っているだけでそれだけでサマになる… 立ち姿の美しさが群を抜いていた。カッコ良すぎるだろう。
舞台出身で数々の賞を受賞しているだけあって、台詞回し、表情や動きがとても素晴らしい。

400年前の戯曲なのに、現代劇を観ているかのような、政治的な駆け引きと復讐を描いたストーリー。

母親が正しい道に導くとは限らない哀しさ。
復讐心は悲劇しか生み出さない。
人の上に立つ者の資質。
武将として有能であっても為政者に適任とは限らない。(これは仕事でもあるある。。)
己の権力や地位を守るために人を陥れる政治家。
あと…為政者の傲慢さ以上に、、大衆・民衆の舌の根も乾かぬうちの日和見的ないい加減さ。
そうだよね〜民意に信念なんてないし、発言に責任ないから。
手のひら返しの発言場面は、今のコロナ禍における日本国民のネット上の意見と同じだなぁ〜と。

人間の感情や行動って結局のところ数百年単位では、何一つ変わっていないのだ。

コロナ禍における日本は、正に「コリオレイナス」の世界。
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