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宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟のABBAッキオのレビュー・感想・評価

3.3
 2014年出渕裕監督。宇宙戦艦ヤマトのリブート版2199シリーズの最後の作品で、元作になかった、イスカンダルからの帰路での出来事を描いている。テレビでの視聴だったが、2199,2202シリーズでは一番良かった印象。リブート版は元作のストーリーをなぞりつつ、一定のオリジナリティを加えているが、前作ストーリーの矛盾点を修正し、作画については圧倒的に改善されているものの、どうも薄味感が否めなかった(典型例として七色星団でのドメル将軍との対決)。しかし本作についてはオリジナルだけあってのびのびと制作している印象があり、よい。
 ガミラスの敗残部隊と帰途で波動砲が使えないヤマトが、いずれも2022の敵 白色彗星帝国ガトランティスの先遣部隊の攻撃を受けて共闘する。その過程でヤマトとガミラス兵が逃げ込んだ不思議な惑星で交流が生まれる。そこでの古代進とバーガーのやりとりは、愛や平和の物語よりもはるかに説得力があった。戦闘シーンなど今ひとつ斬新さを欠き、タイトルが地味なのが残念だが、見る価値はあった。
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