ある優しき殺人者の記録のharuのレビュー・感想・評価

とっても意欲作。疑似ですがワンカット演出でリアルタイムに話が進行します。『オカルト』や『コワすぎ!』などで白石作品に慣れている人を除くと突飛な設定やエクストリーム描写に戸惑うかも知れません。しかし、主人公が抱える課題（トラウマ）、葛藤、飛躍を伴う決断、敵との対決からのトラウマを解消するクライマックスなど、ストーリー構成は王道だと思います。ラストはハッピーエンドとバッドエンドが併存する感じですが、「今」や連続性に執着する価値観を持つ自分としてはかなりのバッドエンドです。