ジョニー・デップ、マシュー・マコノヒー、トム・クルーズ、クリスチャン・ベイル…。ハリウッドの実力派イケメン俳優たちは、なぜにこうも「ハゲヅラ」をつけて演技したがるのか?(しかも、往々にして、それが自身キャリアハイの演技だったりする)
ハゲヅラだけでなく、目の色や、歯形、体型まで、例によって自身の面影が全く感じられないくらい完璧な役作りをしたジョニー・デップにとっては、20年前に出演したギャングの潜入捜査官の実話である『フェイク』と対をなす作品。
この映画のモデルであるジェームズ・ジョセフ・バルジャーは、本作の公開2年後に刑務所内で殺されている。状況からして怨恨による復讐らしいが、これだけFBIに密告して甘い汁を吸ったのだから当然だよな…とも思う。
本人もノリノリで演じているし、共演陣も豪華なんだけど、この実話自体があまりにも「映画的」であるが故に、ネタとプロット自体が既にいろんな映画で使われているので新鮮味に欠ける…という皮肉な結果。