木蓮

メビウスの木蓮のレビュー・感想・評価

メビウス(2013年製作の映画)
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映画を見た当時は、グロテスクで狂っている映画だけど男という生き物がどうしようもなく憎くて病んでる時だったのですごくスッキリ晴れやかな気持ちで観てしまったのですが、今冷静に考えるとこの映画に出演した女優が脚本にないベッドシーンを強要されたり頬を叩かれたり、極度に女性を抑圧した状況下で追い詰めて演技を引き出すキム・ギドクのやり方は理不尽だし、やはりこの映画で描かれるキャラクター自体がそもそも男性から見た「狂った女」という一方方向の欲望の表象に過ぎないのではという気もする
キム・ギドク作品の「耐えられなさ」「理不尽さ」「不条理な自己犠牲」「倫理的な崩壊と愛」はやはり映画という世界の中だからこそ成立してるというのは勿論そうで、それに対して異議を唱えるつもりはないし好きな作品もあるんだけど、やっぱり現実で生きている人間を、その人の人生を貪ってはいけないよ…改めて考えるためにも作品色々観直したい
木蓮

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