みきちゃ

グッド・ライ いちばん優しい嘘のみきちゃのレビュー・感想・評価

4.2
「難民の第三国定住制度」

アフリカ担当になったことを機に勉強のために鑑賞。1983年に勃発した第二次スーダン内戦。何千人もの戦争孤児達は隣国ケニアの難民キャンプを目指して、様々な危険に見舞われながらも1000キロ超を歩いた。

それから約20年が経った頃、米国が難民受け入れを表明し、キャンプから3600人が渡米した。夢と希望に胸を膨らませるマメール、ジェレマイア、ポール、姉のアビタル。移住先での暮らしは果たして。

異文化というか、文明に初めて触れる姿が楽しく描かれていた。電話から何から初めてで、わからないことがたっくさん。お世話係のリース・ウィザースプーンにもご苦労がたっくさん。でもマメール達は誇り高くて素朴で思いやりがあってめっちゃ好感。演じた方が実際スーダン難民で、再現度高そうだった。ジョークが面白かったなぁ。毎晩寝る前にカンザスの夜空を眺めて星を見て、笑い合う彼らにほのぼのした。過酷な話なのに、後味はあたたかい。笑ったし、泣いた。


===
現在進行形で世界的な問題になっている、難民。広いアメリカにもっと移住出来ればよかったのに9.11のせいでそうもいかなくなってしまい……。受入数の多いヨーロッパとか本当に大変そう。単純に受け入れると言っても一般市民レベルで土壌作りをして受け入れムードを整えないとトラブルが起こりまくるわけで、各国で結構根が深くて複雑な事情を生んでいってるように思う。どうすればいいのやら。どうなっていくのやら。。。。
みきちゃ

みきちゃ