ゆっけ

グッド・ライ いちばん優しい嘘のゆっけのレビュー・感想・評価

4.0
1983年に起きたスーダンの内戦で両親と家を失った戦争孤児”ロストボーイズ”のうち4人がアメリカに救済され就職をさせるお話。

職業紹介所で働くキャリーという女性が彼ら”ロストボーイズ”の就職を支援します。

この女性は実はそこまで物語のキーとは言えないのですが、彼らと出会うことで変わっていきます。より男性3人の”ロストボーイズ”の個性が引き立ちます。

マメール:勉強熱心で努力家で医者になりたいという夢がある
ジェレマイヤー:信心深く誰にでも優しい心を持つ
ポール:手先が器用だけれど、自分の気持ちを伝えるのが不器用

3人は当然、マクドナルドも知らないし、ピザさえも食べたことない。電気も、電話の出方もわからない。現代の文明の恩恵には縁のない過酷な生活を送っていました。その描写が前半の30分にしっかり映し出されます。この30分とそれからの物語の格差があります。ライオンなどの脅威だけでなく、兵士などにも逃げるように暮らして歩く毎日。常に死と隣り合わせで、大事な仲間を失うことも。。

だからこそ、彼らは死んでいった家族、友人にかけがえのない”命”をもらったと考え生きていくことになります。当然一生懸命に働きますし、勉強もします。親切にされたらその人のことを慕い、困っている人を見たら自分のことのように考えます。

当たり前のことかもしれませんが、彼らの経験した過酷な経験があるから自然とそう考え行動するのかもしれません。

最初は目をつぶりたくなる現実があります。けれども暗い話ではないです。彼らがよく分からない?鶏のジョークで笑い合うところはとってもほっこりしました。文化の違いや生きてきた状況の違いから、当然すれ違いが生まれ、誤解が生まれます。でもこの映画ではこの”壁”は理解することで、理解しようとお互いすることで解決できる、共感しあえることが描かれます。

グッドライ。良い嘘。この映画での出来事自体は”嘘”なのかもしれないけれども、知らない環境にいる人たちが共感しあえるという意味で”良い嘘”であることは間違いないです。

”急ぐならひとりで行け 遠くへ行くならみんなで行け”

つながりを感じられる映画でした。