ぴよまろ

海街diaryのぴよまろのレビュー・感想・評価

海街diary(2015年製作の映画)
3.4
是枝裕和脚本監督作品。吉田秋生原作の同名漫画作品の映画化。
鎌倉で三姉妹が暮らす家に、腹違いの妹が加わり、地域の人との関わりを通じて、自分の居場所を構成していく家族の物語。

ちょっと複雑な関係性ではあるものの、これも一つの家族の形として、とても穏やかに表現されていました。特にさわやかな色合いの映像が本作に合っていて素敵です。大半の人が鎌倉に住みたくなるのではないでしょうか。物語最初が父の葬儀から始まり、最後は近所の食堂のおばさんの葬儀で終わり、その変化を何気ないセリフや仕草であらわし、それぞれが自分の居場所をみつける、という構成が良かったです。

一方で、原作が長期連載の漫画ということもあってか、ただでさえ多い登場人物の関係性を読み取るのに苦労したのと、1年間の日常がオムニバスっぽく進むので、「え、今どの話?」となりました。(自分だけかもしれませんが。)

海の見える鎌倉の、ある一つの形をもった家族の物語として、大変よい作品でした。
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