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オマールの壁のkoyoのレビュー・感想・評価

オマールの壁(2013年製作の映画)
3.8
パレスチナ自治区の現状を歴史的に全て理解している訳ではないが、ガザ地区やヨルダン川西岸といったところでは特に治安が悪く、将来に希望を見出せなく自殺してしまう若者も出て来ているそう。

ここからは物語の話。オマールはそんなヨルダン川西岸から壁を登り、向こう側にいる恋人の元へ通っていた。そしてこのパレスチナの現状を変えたいと幼馴染みと共に秘密警察にひと泡吹かせようとするが、捕らえられてしまう。

オマールが思い描いていた純粋な未来がなぜ国の都合によって捻じ曲げられてしまうのだろう。若者の未来を奪っているのはいつも保守的な人たちだ。

最後のシーン、なるほどと思った。自分の未来、国の将来に絶望したオマールが見せた恋人を守るための最後の勇気だったと感じる。
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