あざらし

虐殺器官のあざらしのレビュー・感想・評価

虐殺器官(2015年製作の映画)
3.5
「答えてもらおう。
ジョン・ポールとは何者か。」

2015年 サラエボ。
1人の日本人がサラエボのバラを見ているときに、突然、爆発が起こりました。

2022年 ワシントンD.C.では、国連で会議がなされていました。行われている質問は、ジョン・ポールは何者かという内容です。

2002年 グルジア。
夜、焚き火に集まる3人の男が襲われました。襲ったクラヴィスという男性は、死んだ男に傷をつけながら、今回もいつもと同様にやるとアレックスに語ります。

グルジアでは、政府と民衆が対立をしていました。政府は国民をテロリストと見て、虐殺をしています。
国連はグルジアを国家として認めておらず、グルジア国防長官にクラヴィスは接触しますが…

9.11以降、テロを無くすために情報管理化が進んだ未来。それによりテロの脅威が無くなり、対外的には平和にはなりましたが、今度は内戦や虐殺が世界各地で勃発していました。

世界各地にある虐殺の中心にいる人物、ジョン・ポールは何者なのでしょうか。

原作が小説ということで、台詞が多いですが、戦闘シーンも多いので、飽きずに観られると思います。

SFですが、ストーリーがとても真面目に作られていて、地味ですが深い内容になっているのが面白いです。アニメですが、ハリウッド映画に負けないくらいのクオリティではないでしょうか。

ですが、小説を読んでいない私には、主人公クラヴィスたちが何者なのか理解するのに長くかかりました。主人公たちは軍のアサシンで虐殺を起こす者達への執行人のようですね。

とても哲学的な内容で、好きな人は好きなストーリーだろうなと思います。

「僕らは地獄に落ちるでしょうかね。」
あざらし

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