MasaichiYaguchi

シン・シティ 復讐の女神のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

シン・シティ 復讐の女神(2014年製作の映画)
3.3
フランク・ミラーのグラフィック・ノベルを映画化した2005年の前作から約10年ぶりの続編。
この続編も前作同様にモノクロームの世界で罪深い人々の群像劇が繰り広げられるのだが、その中心にあるのは「復讐」。
復讐は最愛の人を死に追いやられたヒロインのものだけでなく、勝負に勝ったのに権力による暴力で踏み躙られた者や、恋した人の甘言に乗って利用され、手酷く裏切られた者が、自らのプライドの為に非道を成した者たちへ恨みを晴らすべく、捨て身の戦いに夫々挑んでいく。
これらの復讐劇に関わるキャラクターとして圧倒的な存在感を発揮するのがミッキー・ローク演じるマーヴ。
野獣のような容貌魁偉でタフにパワフルに相手を打ちのめし、向かう所敵なしで突き進んでいく。
本作には、このマーヴに代表されるような野獣たちに対を成すようにセクシー美女たちが登場する。
個性豊かな美女ばかりなのだが、やはり注目はヒロイン・ナンシーをセクシーに演じたジェシカ・アルバと、肉食系女子全開のエヴァ・ロード役のエヴァ・グリーン。
特にエヴァ・グリーンはこの映画のエロ部分を一手に引き受けた感じで過激に開帳する。
モノクロームの世界の所々にパートカラーを挿入してメリハリをつけ、笑っちゃうぐらい小気味良い殺戮シーンに彩られ、美女と野獣の競演による復讐劇が進行する本作は、ステイホームボケの頭と体にガツンとした刺激を与えてくれるかもしれない。