プリンス

ラスト・ラン/殺しの一匹狼のプリンスのレビュー・感想・評価

4.1
前略、よくわかりませんがどこかで失礼があってはならないと考える偏屈ジジイであるわたくしは、ノンマスクによる受粉が半端ではない訳でございます。とうとう鼻セレブに血が付くようになりまして、ネットで調べますと花粉症から鳥インフルエンザにかかり最悪の場合死に至るとも書かれておりました。常に死と隣り合わせとは、ますます生き辛い世の中であります。バナナと言えば高級品、プリンスです。
さて、程良くズレた所で映画はこうゆうのを観る訳ですよ。
殺しの一匹狼・ラストラン!
捻りも全く無いダサいタイトルですが、嫌がらせの様に延々と書く事にします。
71年の時点で既に時代遅れなジジイが50年代のBMWで逃がし屋をしているとゆう、この現代におきましては全く縁の無い話であります。オープニングから、iPod てなんだよ!爆音上映てなんだよ!と、哀愁漂う静かなピアノの調べ。セコセコと一人、愛車の整備をするジジイ。舞台はポルトガルの漁師町と、これまた救いようの無い渋さ。鼻の穴センターの柱の部分が印象的なジョージ©️スコット演じる、このハリーとゆうジジイ。タイトルにあります通り、一匹狼ですから。お子さんに先立たれ、嫁さんは豊胸すると言って出て行ったきりとか。ビンテージな娼婦だけがお友達。笑ってはいけない哀愁の三段構えであります。そしてロマンスグレーにトックリセーター。皮ジャンケツアゴマールボロとダンディもふんだんに散りばめつつ、教会で赦しを乞うてから最後の仕事に向かう訳であります。脱獄したチンピラのポールとその彼女のクローディを何処だかに送り届けるお仕事なのですが、このチンピラポールにジジイジジイと終始小馬鹿にされ続けます。
やい小僧!生意気言うとブッ殺すぞ!と一喝するも、効き目ナシ。殺してしまっては尺が足りませんので、終始我慢であります。
何の見せ場も無く安全運転のドライブで仕事は完了。
かと思いきや、組織にはめられていた様子のポール。性格の悪い私ならザマア見やがれと、しれっと金貰って帰りますが、そこはダンデズムが放って置く事が出きません。ジジイの手助けによって3人の逃亡劇が始まる訳です。見たこと無いようなクラシックな味のあるカーチェイスは、なかなかどうして。追っ手を容赦なくキッチリ殺しまくるあたりが今となっては新鮮でありますね。
しかしその後もポールの減らず口も絶好調な上にクローディにも色仕掛けにあったりと終始バカにされっぱなしのハリー。狼はさておき、一匹部分の寂しさ、いえ、世間にも負けてクローディに肩入れし始めるとゆう、これまた情けない展開。良かれと思ってした事が誰からも感謝される事も無く、最悪の場合は鼻血ブーで死に至るとゆう事もある訳です。この作品、ジャケットや話の設定から想像出来るような容易なものではありません。これを観たがるような中年男性には、手厳しい内容であります。貧しさに負けた私はレンタル落ちVHSでの鑑賞となりましたが、コスパの関係で自分勝手な高評価とさせて頂きます。
安く観るべし!でわまた!
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