マッチョデーモン

X-MEN:アポカリプスのマッチョデーモンのレビュー・感想・評価

X-MEN:アポカリプス(2016年製作の映画)
3.2
昔のつまらないX-MENに戻ったと言われている作品だけどそこまでつまらないとは思っていない。シリーズを特にリブート前2作に思い入れがあるなら響く所がある。ただ色々欲張りすぎてて人間とミュータントの架け橋となったレイブンのその後に未だ燻るエリックの処遇にモイラ再登場や新世代を交えたX-MENの起動と次から次へとイベントの消化。あとチャールズのハゲ化と野人ローガンさんの記憶喪失回復ループ。

話が未来に進んでいる以上スケールを小さくする訳にも行かず進む能力のインフレ。地球レベルで影響を及ぼせるようになったエリックや元々チート天候操作のストームの前で変身出来たり爪を出せたからって何だと言うんです。悪い事に敵内でも釣り合いが取れていない能力格差社会。シリーズ1の駄作から再登場した羽男やハイレグニンジャの場違い感。肝心のラスボスも色んなミュータントの能力使えると言っても前作の強すぎたセンチネルの焼き直しでしかなくて、ロボットだから精神攻撃の効かないセンチネルの方が遥かに強そうな始末。カプコンの格ゲーでも大ジャンプして後ろに回り込んだら作業的に倒せるクソザコだったしね。マグニートーとストームとセンチネルはゲームでもぶっ壊れ過ぎ強キャラなので90年代ゲーマーにはシックリ来すぎる。前述したチート2人にジーンまで加わって本領を発揮したら手がつけられなさそうなの3人にいたぶられるアポカリプスは流石に哀れ。つーかストーム、一応助けてもらったんだから少しは義理立ててやれよ。何の貸しもないサイロックが一番忠実そうだったぞ。この世は人望が第一。全ての核兵器を廃棄した功績も忘れられるのだ。

強さ演出がダメならキャラクターの深みでもエリックに手も足も出てないアポカリプス。こればかりはエリックが強烈過ぎるのが大きい。親をナチスに殺されて人類への深い憎しみを抱えながらも何とか持ち直して人間社会で生きていたのに善意が仇となり妻子を殺される。これで絶望するなという方が無理な話でどうしてエリックをそこまで虐めるんだ。可哀想すぎるでしょ。そこまでされながら最後には同志との友情を取るエリックは尊い。まだ続編をやるのかもしれないが、エリックはもうブレさせないで欲しい。エリック以上のキャラが生み出せそうにもないので続編は能力のインフレも合わせて難しそう。エリックの救いになりそうなのは晴れて息子と判明したピーター。前作がティーンエイジャーだったとして10年後は20代後半になるので何歳の時の子供になるのだろうか。戦後は隠れナチ狩りとかしてたのに忙しい奴だな、エリック。細かい事を考えたら負けなのは映画X-MENの常識。余談だがピーターの超スピード演出ももう時間を止めてるレベルでエスカレートし過ぎ。彼も扱いに困りそうなキャラだ。

スコット、ジーン、カートらの新人組には次があるなら期待したい所。前シリーズで人の良さ以外に取り柄のなかったスコットは今回もあんまり…コイツ、コミックではヴィランになってたんだっけ?そのくらいしないと埋没しそうである。ジーンはGoTのサンサ・スタークでお馴染みソフィー・ターナー。ジョフリー・バラシオンやラムジー・ボルトンみたいなクソオブクソ男どもは1秒で殺してくれそう。印象派絵画のような貴婦人顔は本作でも健在。まだ20歳くらいでこれなので今後が楽しみな人だ。