同名漫画を実写映画化し、海外の映画祭で観客賞などを受賞した作品です。
想像以上に突き抜けるようなグロ表現と世紀末感がとてもよくエンターテイメントとして完成されていました。
特に大泉洋扮する主人公英雄が恋人がZQN化＝ゾンビ化する瞬間を見てしまうシーンの身体があり得ない方向に動きこっちに向かって来る感じはまさに呪怨の伽倻子が階段から降りてくるあの有名なシーンを彷彿とさせる怖さがありました。
邦画ではかなりクオリティの高い序盤のカーアクションシーン。
後半の怒涛の肉片と血飛沫が飛び交うZQNクッキング。
不気味な造形や身体の動きといいジャパニーズホラーのエッセンスが加わったことでとても素晴らしかった。
あと、パンデミックが広がり都市がパニックに落ちて行くところを英雄の目線から描いていくシークエンスも中々のものでした。
計算されたカットとカメラワーク。
徐々に事の重大さが大きくなって行くスケール感を感じられた。
ノーティドッグのラストオブアスの序盤の都市壊滅シーンを映画的に演出した名シーンだと思いました。
演技面も大泉洋の冴えない盆暗男が勇気を振り絞り、本当の英雄になる瞬間の格好良さは彼が演じてるからこその良さがあると思います。
邦画でここまでのスプラッター表現のある作品が観れるとは思ってなかったので、とても良かった。
漫画が最近全22巻で完結したこともあり、この映画版は話の途中で終わってしまっています。
そこもこの作品が主人公英雄のダメ人間が成長する物語として描いているから間違いではないと思います。
漫画が読みたくなるそんな作品でした。
