漫画が原作とされるゾンビアクション映画。
普通すぎて突出したところがない鈴木英雄が、突如、日本で起きたパンデミックに巻き込まれ、ゾンビで荒廃した世界を生きていく姿を描く。
漫画家志望の普通の男、鈴木英雄。アシスタントをやりながらも、何度も原稿を作り、出版社に持ち込んでは返されの生活をしていた。テッコという彼女がいるが、二人の生活は貧乏そのもので、ある日喧嘩してしまう。
喧嘩別れをしたままの英雄は、謝罪をしにテッコの家へ。しかし、テッコの家にいたのは、テッコではなく別の何かだった。そして、日本はその何かが蔓延し始めていたのだった…。
原作は未読。しかしながら、邦画のゾンビ映画ではなかなかのクオリティを誇るものではないかと思う。
通称ZQNの気持ち悪さ、日本のインフラの崩壊、ZQNの生前の記憶が残ってることで、日本の国民性を示してるところ。洋画にはない部分があり、素直に楽しめた。
グロさも手加減なしの描写で、血は飛びちるわ、頭吹っ飛ぶわで結構好き。
ゾンビ映画定番の生存者同士争いももちろんあるが、中でも伊浦がとにかくいいキャラしてた。危機的状況の権力者は狂うってのがよく分かる。
ただ、有村架純演じる比呂美をもう少し上手く使って欲しかった気もする。原作を知らない人としての意見なのだが、人間とZQNのハーフという特出したキャラ設定ながらも、その超人的能力を発揮するシーンが無いに等しいという…。原作もそうなのだろうか？
ラストの普通すぎて取り柄のない英雄が、輝いてヒーローとなり、数多のゾンビを猟銃で倒し続けるシーンは本当にカッコよかった。あれはもうヒーローだ。
大泉洋の演技には圧倒された。そして、個人的に邦画の中では結構好き。
