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アイアムアヒーローのaoringoのレビュー・感想・評価

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)
4.0
大人気ゾンビコミックのまさかの実写化!日本映画でもここまでクオリティの高いゾンビ映画がつくれるんだ!と最高に興奮します!一体一体のゾキュン(劇中のゾンビの呼び名)にしっかり個性があり、特殊メイキングの作り込みがやばいです!!!!!

当時、原作のコミックにドはまりして、一気に発売されている全巻をお買い上げした本作。
その実写化となれば見ないわけにはいきません。

ストーリーは、謎の感染によって「ゾキュン」と呼ばれるゾンビが街中に溢れていくサバイバルという側面と、一人の冴えない男がサバイバルを通して成長していく側面をもっています。

ゾキュンの作り込みやグロさは、そこそこのホラーファンでも納得できる完成度であり、原作よりはかなり端折られているのは仕方ないとしても、登場人物のキャラ背景や全体的なストーリーもかなりうまくまとめられています!

まずは主人公の鈴木英雄を大泉洋さんが演じています。
ビジュアル、雰囲気ともにこれ以上のキャスティングがあるでしょうか?いや、ないです!むしろ大泉洋さんがいたからこそ、かなった実写化なのではないかと思うレベルです。

比呂美役を演じる制服姿の有村架純ちゃんの可愛さ、藪役の長澤まさみちゃんの美しさとかっこよさもしっかり堪能できます♡♡

ゾンビ映画というと、発症したあとはいずれも同じような状態になって没個性しがちなんですが、本作のゾキュンはそれぞれに個性があって発症したあとの挙動もめっちゃ楽しめます。ゾキュン化すると、生きていたときによく発していた言葉を支離滅裂に発したり、よくしていた行動をひたすら繰り返しています。

原作コミックでも、損壊している体の様子や動きには個性があって面白かったですが、本作でも体や傷の細部までしっかり作り込まれていて見ごたえはじゅうぶん。よくここまで再現できたよな、妥協せずにやりきってくれたよな、と製作スタッフさんたちの執念すら感じるレベル。

ゾンビ映画って「あ、このエキストラゾンビ手抜いてるな」とかあるんですけど一切ないです\(^o^)/

大規模なカーアクション、爆発をともなう撮影など日本では規制によって限界があるため、撮影の多くは韓国で行われたそうです。中盤から舞台となるショッピングモールも、韓国の使われていないモールだったんですね!そのため特殊メイキングやVFXなども現地のスタッフとの全面協力で進んだそうです。

ウォーキング・デッド(TWD)を見てた人なら嫌というほど思い知ったであろう、本当に怖いのはゾンビではなく生きている人間である、という真実…。TWDでは鬱レベルで精神的にやられます…(アオリンゴはあまりにしんどくてシーズン7から先を見れなくなってしまった一人です…)本作でも、TWDを彷彿とさせる、要塞化したショッピングモール内での生きた人間同士のバトルが展開されます…

原作コミックではここはもっと怖くて嫌なくだりがあるのですが映画でははしょられてます。(黒焦げとか)

ぜひぜひ原作コミックを読んでほしい!

本作もじゅうぶん楽しめるのですが、英雄の成長ぶりもショッピングモールを抜けたあともまだまだサバイバルは続いていきます。映画では仕方なくカットされたシーンも原作コミックで、さらにアイアムアヒーローを楽しんでほしいです!
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