りえぞう

シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのりえぞうのレビュー・感想・評価

4.1
『アイアンマン』シリーズの監督が、Part3の依頼を蹴っての製作。自ら主演まで務めるとは、監督の作品への思い入れを感じます。

一流レストランの総料理長だったカールが、口うるさいオーナーとの対立や自分の料理を酷評する評論家とのバトルを機に、フードトラックでキューバサンドの移動販売を思いつく。息子とともにトラックでアメリカを横断しながら、料理への情熱、親子関係を取り戻していくストーリー。

映画に出てくる料理がどれも美味しそう!お肉は柔らか、パンの表面はこんがりさっくりで、チーズはとろ〜り。撮り方が上手いし、ラストのフードアドバイザーの指導シーンが面白い。料理への愛情が伝わってきます。食材に触れる手つきが優しいんです。

カールの周りは美女ばかりの設定なのですが、こんな美味しそうな料理を作る男性には、確かに惚れてまうやろですね。とても美人な元妻が、自由奔放のようでいてカールの良き理解者であり、さりげなく応援しているのも良かった。

レストランの定番メニューをマンネリと取るか、安心と取るか…「ストーンズのライブでSatisfaction が聴けなかったら残念だと思うだろう?」と話すオーナーの言葉にも一理あって納得するところはありましたが、やはり挑戦していくこと、変わっていくこと、自分らしくいられることがパワーになるわけで、カールの楽しそうに料理する姿にはこちらもワクワク。
お店を手伝う息子に、おもてなしと料理への心の持ち方を教えるシーンが印象的でした。

物語の中でSNSの楽しい面と怖い面がうまく使われ、Twitter送信の鳥が飛んでいく効果音も可愛くて面白い。
美味しそうな料理と陽気な音楽、個性的だけど皆いい人ばかりの、Happyな気持ちになれる映画でした。
そして空腹時は危険な映画ですねw
りえぞう

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