マルメラ

シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのマルメラのレビュー・感想・評価

4.5

ジョン・ファブロー最高!!

脚本と音楽がとにかく上手い。
冒頭10分で手際良く、説明感無しに登場人物の状況を分からせる脚本。

主人公をどん底に突き落とす酔っぱらった状態でのTwitter。
世界共通なんですねww
日本でも、どこぞの市議が最低なツイートしてましたけど。

そこからは「父と子」や「クリエイターとしての自分」の再生の為のロードムービーに変化していく。

実際問題、60分過ぎくらいから、主人公に葛藤は全くと言っていいほどなく、トントン拍子に話が進んでいくのですが。
ロードムービーにしていることで絵が変わり、退屈しない。
さらには、どんどん息子のネット広告によって、フードトラックが繁盛していくことでクライマックスに向けて加速していく感じもある。

最後の展開について。
ここは賛否両論だと思います。
自分は最初は否でした。
え?結局フードトラック何だったの?
ってなりました。

まぁ元から主人公は場所はどこでも良いというスタンスでしたし。
肝心なことは挑戦心を忘れた主人公が、試行錯誤し挑戦することを思い出し、客と触れ合うようなものを作る。

考えてみると評論家の意見も正当で。
挑戦していくことより保守的な道をとってしまった主人公に対して、怒りがあったわけです。
彼は主人公の料理を食べて評論家を目指した訳ですから。
「あなたに憧れて、この世界に来たのに!」という想いがあった。
だから、あそこまでの酷評に繋がった。

この映画はクリエイターの為の映画で。
ジョン・ファブロー自身の状況や経験を投影している。
だからこそ、一流の舞台で周りの制約に飲み込まれる主人公が、挑戦心を思い出し、また一流の舞台に帰っていくというストーリーがリアリティーがある。

いやー、良い映画です!

ウジウジする葛藤を入れないあたりも、この映画のテンポのよさに繋がってますし。こういうやり方もあるのかと驚きました!

映画館に行けば良かったと、心から反省した今年公開作品です。