このレビューはネタバレを含みます
楽しくて元気になれる作品！
アイアンマン1と2のヒットで順調に3の製作に入ると思われた監督ジョン・ファヴローが降板してまで取り組んだのが本作。
映画の基本は観る人を感動させることだと初心に帰り、監督・脚本・製作・主演までこなす正に自作自演という気合いの入れよう。
ストーリーは、
腕はピカイチの雇われシェフのカール・キャスパーはメニューのことでレストランオーナーと対立、時を同じくSNSで酷評した料理評論家に宣戦布告のツイートをしてしまい大炎上、さらに口撃動画が拡散。
傷心のあまり退職したカールは関わりの少なかった一人息子パーシーと元妻の故郷マイアミへ行き食べたキューバンサンドの美味さから移動屋台を始めることに。
パーシーとレストラン時代の助手マーティンも加わりマイアミ〜ニューオーリンズ〜テキサスオースティン〜LAを営業しながら息子との絆を深め自信を取り戻していくロードムービー。
マーティン役ジョン・レグイザモが明るい繋ぎ役を好演、パーシー役エムジェイ・アンソニーの徐々に打ち解ける演技も良かった。
意外に険悪ではない元妻イネズ役ソフィア・ベルガラも美しかった。
さらにMCU繋がりでロバート・ダウニーJr.とスカーレット・ヨハンソンが、そして大御所ダスティン・ホフマンの客演も華を添えている。
レストランの調理も良かったが、チーズが溶け出すサンドが美味そうで、黒焦げのテキサスBBQも一切れ欲しかった。
そして何といっても音楽が素晴らしい！
マイアミでのサルサ、ニューオーリンズブラスバンド、オースティンでは地元ブルースマン“ゲイリー・クラークJr.”がステージ演奏を聴かせ、明るい南部の風景と相まってノリノリで進行し楽しい！
パーシーの作った“1秒ビデオ”の総集編にはホロっとした。
仕事も家族も、一度は駄目だと思ったことが新たな一歩から好転していく、人生って捨てたもんじゃないよと元気を貰える佳作。
一緒に旅したようで楽しかった！
監督 ジョン・ファヴロー
キャスト
ジョン・ファヴロー
ジョン・レグイザモ
エムジェイ・アンソニー
ソフィア・ベルガラ
ロバート・ダウニーJr.
スカーレット・ヨハンソン
ダスティン・ホフマン
ボビー・カナヴェイル
