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シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのnamのレビュー・感想・評価

4.0
「家族×料理 1人のシェフの心温まる再起の物語」

2018年50本目
「どん底に落ちるのも悪くない。残る行き先は一つ。上に、上がるだけ!」という「sing」でのコアラのバスターのセリフですがそんな状況が当てはまるような作品でした。

「アイアンマン」「アイアンマン2」を監督したジョン・ファブローが3作目の高額なギャラのオファーを蹴ってまで撮りたかったという本作。監督、脚本、主演を務めてますが、彼の想いの入った心温まる素敵な作品でした。

有名レストランの料理長であるカール(ジョン・ファブロー)は料理の腕があり、仲間の信頼も厚い。しかし口の悪さが災いしてある日SNSで炎上してしまいクビに、元嫁との10歳の息子との関係も上手くいかず、どん底に。しかしあるきっかけでフードトラックで再起をかけるというストーリー。

中盤からの再起をかけてのフードトラックをやる決意してからは物語の展開は観ている側のテンションも上がって、楽しくてしょうがない!

周りの人間も温かく助手のマーティンはめっちゃいい奴でした。またフードトラックをきっかけに息子との関係も築けていくという、ベタな展開ですが観ていてとても微笑ましいので良いです。

SNSで炎上していくというのも現代ならではの切り口でなかなかリアリティがありました。実在するモデルの方もいるようですね。

嬉しいのはアイアンマンのロバート・ダウニーJr.やスカヨハが自主製作で予算がないため、ほぼノーギャラで友情出演してくれてます。ダウニーJr.のキャラも金持ち・プレイボーイな所がトニー・スタークと重なります。

あとは何といっても料理!実際に料理人に弟子入りしたというジョン・ファブローの調理する手つきや料理の撮り方などめっちゃ美味しそうに撮られてます。キューバサンド食べたくなりました。

主人公とジョン・ファブロー監督自身の境遇も重なり思い入れも強い作品で、元気になれるとても前向きな映画です!
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