KAJI77

シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのKAJI77のレビュー・感想・評価

2.9
めんつゆに

浮きつ沈みつ

感覚器


※季語とか全然分かりません。笑
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

さて、愛媛県民の宿命である"夏休み俳句"を今年も詠みこんだところで、「食欲の夏」を堪能すべく『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014)を観賞しました!🍬🍩🍦🍰🍡🍧🍮🍞🍳🍙


〜「芸術批評」が抱える根本的な矛盾〜


この作品は、家族愛と人並み外れた料理への情熱を持つ一人のシェフが、SNSに手を出して紆余曲折しながらも、1歩ずつ着実に夢を掴んでいくという割かし単純なものでした!
実力派キャストやラテンチックでゴージャスな雰囲気に支えられて、映画としては頭から楽しめるエンタメ・テイストな仕上がりに!🥓🥩🍗🍖
普通に楽しかったです!笑

勿論、料理についての作品ということもあって、テロリズムばりに食欲を掻き立てるクッキング・シーンも見物ではありましたが、中でも印象深かったのは、主人公のシェフである「カール」が、オーナーの意向に逆らえず店の名物をつくり、批評家に店をワンパターンでオールドファッションだと酷評されるシーンでした。

個人的には、売れるものが良いものだと言う風潮は、やはり未だに受け入れられません。

いやまあ、映画とかファションとか、そういう外的な芸術に対しての解釈なら、文字通りいくらでも"着飾った"文句もつけられるのでしょうけど、こと「グルメ」に関しては自分が口に入れて「美味しい」と思ったのなら、「美味しい」という事で良いんではないんでしょうか…?🤔
(でも、ファッション/ステータス・アクセサリーとしての食事というのも近頃はあるから結構曖昧な所もあるかも…。)

なんだか現代社会は「良いものだから売れる」という当然を、逆から読み下し過ぎている気がして、ちょっと不安です…😔


古典的真理である「目は口ほどに物を言う」に今風の下の句をつけて、「目より口コミが物を言う」のだというのなら、"味覚"ほど素直な直感と、芸術批評ほど間接的な手掛かりとではどうしても食べ合わせが良くないと、僕は感じてしまいます…。💦
(単に自分のセンスに自信がないための詭弁かもしれませんが…🙃)

でも普段そう感じているからこそ、自分のやりたいことをやった結果として多くの人に「美味しい」と言ってもらえたカールの実力は本物の芸術と呼ぶにふさわしく、人目をはばからず技術を存分に発揮する彼の姿はとても輝いて見えました!✨
今はただ、あのキューバ・サンドが食べてみたくて仕方ありません…!🇨🇺🌮

そんなこんな思いつつ、素麺をお湯にサッと潜らせ、めんつゆに現在的未来への不安と期待をゆらす大学生なのでした…。😇
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