八咫

沈まない三つの家の八咫のレビュー・感想・評価

沈まない三つの家(2013年製作の映画)
3.4
視聴後、映画のタイトル『沈まない三つの家』がいかに希望を与えてくれるかが分かる。
良い映画だった。
ディスるつもりはないけど、同監督作品の『湯を沸かすほどの熱い愛』は馴染まなかったので警戒していたのだけどこちらはとても好きだ。これなら『長いお別れ』も観てみたくなる。

万引をされた店長がどうしてこんなに思いやりにあふれているのか、最初は懐疑的になってしまうのだが、それも序盤子供を不注意で死なせてしまった母親の夫(つまり父親)であることが最後に判明すると本当に泣けてしまう。
父親を事故でなくしてしまう女子高生の母親とのシーンでは二度うるっときたし、思わず事故の切欠になった娘を責めてしまう母とその後ぎごちなくなった後修復していく様子は上手いなあと感じた。
三つの家庭それぞれに破綻しそうな程、沈みそうなほどの事柄が起こるのだが、それでも家は沈まないという明るい希望を与えてくれる作品だった。

脚本 3.8
美術 3
演技 3.5
演出 3.6
チープ感のなさ 3
満足度 3.7
その他(音楽、カメラワーク)
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