このレビューはネタバレを含みます
渋谷すばるのための映画。久しぶりにパンフレットを買ったら、監督も「渋谷くんの歌が最初のテーマにある」と言っている。
ストーリーやディテールに雑さがあるのは否めないが、それを補って余りある出演者。若くして冴えないスタジオ兼カラオケ屋を経営するカスミの二階堂ふみも、場末感満載でとても医者には見えないマキちゃんの鈴木紗理奈も、他の出演者も生活感に溢れていてくたびれた感じがとてもよかった。ジャニーズのアイドルが出ている映画とはとても思えない。それでいて最後のユニバースでのライブの煌びやかな雰囲気、ギャップが素晴らしい。
このポチ男という役は特別だが、渋谷すばるは絶対に演技ができる男だとずっと信じていた。期待は裏切らなかった。
今まで赤犬の音楽に触れたことがなかったけれど、この映画で好きになった。「ココロオドレバ」の他にも、赤犬とポチ男の昭和丸出しのムード歌謡とか聴いてみたかった(2015/2/18、2015/2/25 ユナイテッドシネマ キャナルシティ13)