つるみん

百円の恋のつるみんのレビュー・感想・評価

百円の恋(2014年製作の映画)
4.4
ひゃくえ〜ん!ひゃくえ〜ん!
ひゃくえん生活っ〜〜♪♪
(見た人なら分かる)

これは凄い。素晴らしい。

僕のマイベストムービー〝ロッキー〟に非常に酷似している。話の内容は多少違うもののドン底からの這い上がりは近いものを感じた。また32歳という年齢層でボクシングをやるのは遅い年齢であり女性であるという部分は〝ミリオンダラー・ベイビー〟を思い出す。
30代で何もない斎藤一子はある事をきっかけにボクシングジムに通い始める。最初は他人のために始めたボクシング。しかしやっていくうちに自分が変われるチャンスなのだと思い無我夢中になる。
これはボクシングの熱い映画であると同時に恋の物語である事を忘れてはいけない。
本作のコンセプトとしては何も無いところから何かを掴む女。それをボクシングと恋で表す興味深い作品。

とりあえず安藤サクラです。
彼女は主に4つの表情を浮かべていました。
1つ目:クソ
2つ目:乙女
3つ目:禁欲
4つ目:希望
彼女はクソな人生を送り情け無さも感じずに只々生きていた。ある事をきっかけに恋をする。しかし恋が自分を変えてくれると思っていた。彼女に残ったものはボクシング。厳格に身を持ち最後に掴んだものは少し射す希望の光。

なんて美しく痛い映画なのだろう。
the邦画を観ている感覚は気分の悪いものではない。多くの人がこの映画を観てそう言うであろう。

自分の中で邦画部門で5本の指に入る映画となった。
つるみん

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