とがり

百円の恋のとがりのレビュー・感想・評価

百円の恋(2014年製作の映画)
3.5
安藤サクラの体張りすぎ主演女優賞スポ根映画。
シャドーボクシングでのパンチ1発1発に込められる情念、業のようなものが凄まじい。

新井浩文のガチクズ底辺男っぷりも良かった。
「何ぶりっ子してんだよ、殺すぞ」とか「何だお前、女房にでもなったつもりか?」とか理想的なクソ男。
そんな台詞を吐かれるたびに、一子の顔が曇る最底辺のガールミーツボーイ。

圧倒的に足りない自己肯定感を求め、憎悪にも似たクソ人生への諦念をガソリンに、ひたすら拳を振るう一子。
安藤サクラの鬼気迫る演技は最高だ。

肝心のボクシングシーンに迫力や臨場感が足りず、ちょっと冷めた感じの撮り方になっているのが残念。
あとコーチ役の人が一子に優しくて良かった。
とがり

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