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百円の恋のDcatcHerKのレビュー・感想・評価

百円の恋(2014年製作の映画)
4.0
 映画そのものが気になって鑑賞したのではなく、ずいぶん前から安藤サクラさんが主人公ということが気になって鑑賞した。
 前半のストーリーは、胸糞悪くて、気分が悪くなるようなもの。主人公の32歳の一子を演じた安藤サクラさんが、ダメな女性を演じていて、安藤サクラさんを嫌いになりそうなくらいの演技。
 引きこもって自堕落な生活を送り、這い上がれない様子が、「何だこいつ!」と思ってしまう。社会や人のせいにせず、「まず、無心に汗かけよ!」と、つい声をかけてしまいそうになる。
 この映画、引きこもって自堕落な生活を送り、這い上がれない人たちの現実を社会に認めさせ、社会に訴えているのかな?と思いきや、途中からまるっきり印象が変わる。
 動機はともあれ、ボクシングを始め、見る見る間に芯のある人間に変わっていく主人公一子。これまた、安藤サクラさんの演技が凄い。
 この映画では、「まず太ってだらしない体型を作り、撮影の後半の10日間で体を絞りプロテストに合格できるようなボクサーの体型を作っていった」(ウィキペディアから)という。どの映画でも、汚れ役の演技が凄いし、その女優根性にも驚くばかり。
 そして、女優として演じているときと女優以外の時のギャップに悩むことがないのかと、心配になるくらいだ。安藤サクラさんの不思議感と映画の後半部分に、観たなぁという思いになる映画だと思う。
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