地味や淡々な先入観を打ち砕く野村周平&杉咲花の若カップル。そして熟年夫婦が醸し出す空気と愛の形にはやはり貫禄がある。
ベーコンとバターの入ったお味噌汁。1年に一つの真珠の粒。思い出の山が見える家と石塀。
広い大地に一人ぼっちになったはずの夫の周りには愛に溢れた人が沢山いてそれは先回りの得意な妻が残してくれた宝でもある。中でも柄本明が人間臭過ぎて「なんだあんたか…」「悪かったね…」の素っ気ない会話にも優しさを感じてしまう。
一歩ずつ踏みしめて登りつめれば何時もと違う景色が見える。不揃いな玉は繋げると輝きを増し歪なモザイクは足りない所を補って互いを支え合う。
女の人は強い。私は全く自信がないけど(うちの母ならやりかねないな…)て思うかもしれないです。野村周平君のガッツポーズ姿と娘が父の想いに気付いた時に万感。