TAK44マグナム

アイス・ジョーズのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

アイス・ジョーズ(2013年製作の映画)
1.5
衝撃的すぎて脳みそが腐ってしまいそうになるスーパーお馬鹿ラストに目が点になりやがれ!!

あまりにも有り得ないほどにテキトーなラストの展開は、間違いなく映画史上に燦然と輝きながら残るであろう代物!
誰もが金や時間を返せ!と憤るに違いありません!

・・・などと煽ってみましたが、テキトーなのはラストだけでなく、ほぼ全編がテキトーの塊みたいなサメ映画界の異端児です。
どこらへんが異端児なのかというと、なんとサメ映画のくせして舞台が雪山!
巨大なスキーリゾートに人を一瞬で喰らうモンスターシャークが出現、大暴れするのです。
どうして雪山なのにサメがいんの??
そんな疑問も当然ですよね。
実は、はるかとおい銀河系の彼方に知能の高いサメ星人がおりまして、何故か地球にやってきたんですよ。
そんでもって何故か抑圧された原住民の怒りと同化、雪で出来た不死身の霊体(?)をもち、雪原を泳ぐことのできる血に飢えた人食いサメとなって恨みをはらしまくるんですね。
「そんなアホな!!」
と、思ったそこの貴方!貴方は正しい!
でも、劇中で語られることを総括するとこんな感じなんです。
マジで!
まあ、前半のサメ星人のくだりは登場人物の「創作話」として語られるんですけど、そういえば、この「創作話」を語ってたやけに時間にうるさいニイチャンってこの後出てきたのかな?
一緒にスキー場へ向かってた女子2人組は?
ひとりは見事な腹筋だったんでビキニでスキーでもしてくれるのかと密かに期待していたんですけど・・・?
ちょっと途中で眠気が襲ってきていた間に食べられちゃったんでしょうか?!

・・・というかですね、この映画、やたらめったら次々とキャラクターが出てくるんですけど、誰が誰なんだかさっぱり分からないんですよね。
たぶん、編集とかが雑なのもいけないんだと思うのですが、出てきたと思ったら喰われて退場ってパターンがよろしくない。
だいたいからして必要のないキャラとか場面も特に序盤に多いので、もっとちゃんと整理してほしいですね。
とりあえず主人公カップルとか犬好きの爺さんとかスキー場のオーナーなどの主要キャラは何とか分かりましたが、スキーウェアだと誰なんだかよく分からなくなってしまいます。
「俺ってオリンピック選手なんだぜ」とか何とか言ってナンパに精だしていた兄ちゃんなんて、いつの間にか保安官の後ろで喰われて終わりだし。
あいつのナンパ場面に結構な尺をさいていたのに最期はアレかよ・・・(汗)

とにもかくにも、気持ちいいぐらいに老いも若きも次々と喰われて、雪崩までおきちゃって「もうダメだ~、死ぬし!」と主人公たちが弱っていたら、あら不思議!
不死身のはずのサメたちが、ポワッと消えちゃったじゃないですか。
なんで??
その秘密は、ぜひ本作を鑑賞して自分の眼で確認してほしい!
あまりのことに半端ない脱力感を味わうことが出来るので、それを楽しみにボンクラな時間を耐えて耐えて耐え抜いてください!
ヒントは、日本人に見えない日本人DEATH!!

それにしてもサメ映画もネタ切れぎみだからって、なにも無理矢理に雪山映画にしなくてもいいんでないのか。
CGもいつもながらにペラペラでショボいし。
ただ、雪山だからって臆することなく水着女子をはべらす節操のなさ(何故かスキー場の屋外に剥きだしのジャグジーを設置!)は評価されるべきだし、ちゃんと人体破壊を(全部の捕食場面ではないにしろ)ビジュアルでみせているのも安っぽいながらも好ましいポイントです。
頭ボーン!のカットは割とよく出来ていたので頑張ったで賞をあげたい気分。

しかし、良い点を宇宙の果てまで追いやってしまうほど酷い点ばかりが目立ちます。98%ぐらいヒドイ!
説明不足で、多くの謎が謎のまま終わるのもいけませんね。
ツッコミだしたらキリがないし。
冒頭で雪崩をおこしたのは何故?
それまで必死に探していたのに、弟が死んだらしいってなったら「仕方ないよ」で済ませられるのは何故?
町長は結局どうなったの?

・・・・・・・・もう、いい加減な脚本かくなよ(苦笑)!!

キャラクターの行動原理も無茶苦茶で、中でも「愛があれば大丈夫だぜ~」と、突然、狂ったように世界の中心で愛を叫びはじめちゃったニイチャンが一際シュールでしたな・・・。

オネエチャン方のルックスが割と好みだったのと、「ビーチシャーク」のビーチフェスと比べればゲレンデパーティがまだマシに見えたので+0.8点!
・・・と思ったけれど、スキー場オーナーが言ってたビキニスキーが結局見られずじまいだったのが残念無念!
なので、-0.3点を献上して最終的にはこの評点という事で。
ちなみに、ラストのテキトーぶりはもはや評価不能であります!


huluにて