赤いジャケット

はじまりのうたの赤いジャケットのレビュー・感想・評価

はじまりのうた(2013年製作の映画)
3.0
アイルランドの首都ダブリンを舞台に、ストリート・ミュージシャンの男と移民女性が音楽アルバムの制作を通じて心を通わせていくという映画【ONCE/ダブリンの街角で】
切なくて、なかなか良い感じの映画だったんですが
その映画を撮った監督ジョン・カーニーによる同じコンセプトで製作されたのが本作
見知らぬ男女が楽曲の制作によって心が通じ合うといった映画の背骨は前作同様ですが、本作は舞台であるニューヨークの町中で録音するというアイディアが盛り込まれ、単なる場所を変えた焼き直しにはなっておらず、確実にアップデートされた内容になっている
しかし、このアップデートが作品の評価を左右してそうな感じも
前作では音楽面でも演技面でもほぼ無名のキャスティングだったのに対して、今作はアカデミー賞ノミネート俳優の大量投入、音楽面でもマルーン5のボーカル投入と
どん底からの一発逆転劇を盛り上げた前作での意外性は後退し、そりゃそうだろうという安定感が強まっている
ここら辺はある意味しかたないのかも、アーティストのセカンドアルバムと同じですね