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はじまりのうたのukのレビュー・感想・評価

はじまりのうた(2013年製作の映画)
4.5
ずっと気にはなってたけどやっと観た。結果は最高だった。本当に良い映画。凹んでる時、何かの希望にすがりたい時、そんな時に見て元気をもらえる映画だと思う。個人的には原題の「Begin Again(もう一度始める)」の方がしっくり来る。ただもうタイトルがネタバレと言えば否定はできない。再生、再起の物語。一世を風靡した名プロデューサーだったが落ちぶれてしまいどん底のダン(マーク・ラファロ)と彼氏に裏切られ傷心していたシンガーソングライターのグレタ(キーラ・ナイトレイ)との奇跡的な出会いから物語がスタートする。この奇跡的な1日の流れをダンとグレタの視点で描く演出もとても良かった。そして、ダンがグレタの曲を聴いて、頭の中で流れるアレンジを可視化した演出が個人的にはハイライト。プロデューサー業を可視化した稀有な映画だと感じた。この映画は2013年だからテイラー・スウィフトは「RED(2012年)」をリリースした辺り、グレタ演じるキーラ・ナイトレイの歌声も良いし、曲調もテイラーを彷彿させた。そして、グレタの彼氏役がデイヴ(アダム・レヴィーン)マルーン5のフロントマンが演じている。「Payphone」などが収録された「overexposed(2012年)」リリースされたあたり、すでに彼は世間的に地位を確立していた時。デイヴの歌はアダム・レヴィーンということもあり、マルーン5を彷彿させた。そして、ダンの突飛な発想でニューヨークの街中でグレタの曲を録音しアルバムを作る。って言う設定も最高。コーラスにそこにいた子供を入れちゃうとかも。夏葉社から出ている「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」にも書いてあったけど、お金は目標になり得ない。自分たちが届けたいこと。やりたいこと。その結果でお金がもらえる。という方が健全。と言う言葉があったがその通りだな。と思える作品。
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