ことのは

はじまりのうたのことのはのレビュー・感想・評価

はじまりのうた(2013年製作の映画)
5.0
【ニューヨークの空の下。歌と出会って、明日が見えた。】

クビになった音楽プロデューサーと、失恋した女性シンガーが「はじまり」に向かうまでを描いた映画。

近年最低スコア(自分史上)を叩き出した『ゴジラ-1.0』で2023年の映画ライフが終わりそうだったので、大好きな『はじまりのうた』を購入して鑑賞。

本当に何回観ても、楽しくて体が乗ってきて胸を打つ最高に好みな映画。
とにかく音楽愛に溢れている。
その音楽を軸にした話しの作り方・組み立て方がめちゃくちゃ上手い。

キーラ・ナイトレイの表情が時々、『リアリティ・バイツ』のウィノナ・ライダーにみえて、キュートで愛らしい。
ラストの自転車で風を浴びながらの、前を向いた「はじまり」を感じさせる表情は素晴らしい。

マーク・ラファロのジャケットの着こなし、くたびれた感じがたまらないし、時々見せる捨て犬の様な切ない表情が絶妙ですごく良い。

そして、2人が簡単にくっつかないところが良い。

キーラ・ナイトレイの恋人役はmarron5の人なんだ。
当たり前だけど、抜群に歌が上手い。

全編通じて陽性のキラキラしたヴァイブに溢れた美しい映画。
この監督、本当に音楽を愛しているんだろうなぁ。
劇中で、「音楽は魔法」というセリフがあったけれど、本当にその通りだとおもう。

ビートルズのルーフトップ・コンサートへのオマージュの様な屋上ライブは、何度でも観たくなる。
マーク・ラファロの娘のギターの音が弾ける瞬間の素晴らしいこと。

本当に音楽愛に溢れた素晴らしい映画だとおもう。

ただただ、この映画が大好きだ。


2023年は、劇場・レンタル・サブスク・短編などを合わせて280本の作品を観た。

映画を観ている時間は別の世界に行ける。
そして、また日常に戻ってきて生きていく上での力になる。

来年もまた観たこともない世界に行けますように。
フォロワーの皆さんも、素晴らしい映画に出会えますように。
今年もありがとうございました。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。

2023.280作品
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