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チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛のBigsのネタバレレビュー・内容・結末

2.7

このレビューはネタバレを含みます

全然面白くなかった。。。
これだけの役者が揃ってて、面白くなりそうな要素がこれだけあるのに、でも何を描きたいのか力点が置かれていないからか、観たものが素通りして何も残らない映画でした。

以下のとおり、お話としてはいくらでも面白くなりそうな展開があるのに、正直どれも物足りないし面白くない。何を描くか力点を置かないと要素だけ詰め込んでも面白くならないんだなぁとよくわかりました。
チューリップが高騰していくバブル感(チューリップフィーバー)、それと並行してソフィアとヤンの恋の熱も高まっていき、でも結局はどちらも一時のもので弾けて消えてしまうとか。チューリップを金で買うことと、コーネリアスがお金で妻を娶ることが重ね合わされたりとか。マリアの妊娠をソフィアと思わせて、ソフィアが死んだふりして家を出て行くサスペンス展開とか。面白くなりそうなんだけど中途半端。

あと全体的にはカット割りの多さ・速さ、ボイスオーバーが多いのも好みじゃなかったな。最初のワンシーン目でボイスオーバーが被って、その後の序盤も疲れるくらいガンガンカット割ってて、その時点でダメだなと思いました。やっぱり最初のワンシーン目って重要なんだなと逆説的に痛感しました。

あと絵面が同じところを行ったり来たりで、いかにもセットですよーって感じで、見ていて退屈。同じ場所が繰り返し出てくることによって何かを表現するとかいう工夫もないように思える。

少し良かったところは美術かなぁ。セットや衣装が基本的には暗い色調なので、ソフィアが始めてアートワークの青いドレスを着て登場したときは、それまで暗い色に慣れていたのでハッとさせられた。(言っちゃえばオズの魔法使いとか、シンドラーのリストみたいな効果があったように思う。)
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