ニクガタナ

チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛のニクガタナのレビュー・感想・評価

3.6
チューリップバブルに沸き立つ17世紀オランダの豪商が娶った若く美しい妻と、夫婦の肖像画を任された若き画家の、燃え上がる愛の行方を描いた恋愛ドラマ。一連托生。自業自得。損して得とる漁夫ならぬ魚屋の利など、いろんな人生絡み合うサスペンスフルな展開が好き。馬鹿なことする奴らばっかで呆れながらハラハラ。私の心が何度も「やめとけって!」叫んでた。秘密が呆気なくバレてどうなることかと思ったらそんな上手い話のハッピーエンド。「欲」という熱が冷めても残るものが「愛」なんですかね。花が枯れても残る球根は「愛」のメタファーかも。主人公のアリシア・ヴィキャンデルの美しさに磨きがかかって青いドレスがめちゃくちゃ似合う。窓際に立ってカメラ目線になるとフェルメールの絵画のよう。可憐だ。大人になったデイン・デハーン、カッコいいな。惚れる。画家役にハマってた。良い人役のクリストフ・ヴァルツ大好き。歳は取ってても理解ある陽気で優しい旦那じゃないの、勿体ない。その他キャストが隅々まで良い。ジャック・オコンネル、トム・ホランダーと好きなイギリス人俳優が勢ぞろいで幸せ。特に好きでもないジュディ・デンチも今までで観た中で一番良かった。美術、衣装手抜きなく、人で賑わう小汚い街の様子がリアリティあって素晴らしい。オランダ人しか巻いてるのを見ないあのバカみたいなクビ周りのアレはなんというものなのか、未だに目的が分からん。威嚇?
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