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チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛のiceblueのレビュー・感想・評価

3.5
花屋さんでもらったカレンダーにちょうどチューリップバブルの事が書いてありました。
 
17世紀のオランダのフィーバー。古めかしい当時の服装で行き交い、競りに夢中な人々。
アムステルダムの雑然とした街の喧騒。
こういう時代物はセットがとても凝っている。
アリシアのふくらんだドレスや手紙を読むシーンはフェルメールの絵画を再現していて中世オランダならではの雰囲気。
 
希少な球根取引と道ならぬ恋。
花も盛りを終えれば散り、沸点に達した情熱はやがて冷める。
若者は熱に浮かされ、年長者は思慮深く…。
酔っ払いの不始末やメイドの幸運は面白く、初老の夫の選択には複雑な思いも。

日本ではこの春咲きほこった何万本ものチューリップが人目に触れないよう刈り取られたというニュースは胸が痛みました…
 
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