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岸辺の旅のcoroのレビュー・感想・評価

岸辺の旅(2015年製作の映画)
3.3
此岸を遠く離れ、生や死は人間の意識が作りだした不確かな幻影だとでも言うように、彼岸からこの世界を見つめ直す主人公。
妻に逢いに行くのに3年もかけながら、そこから少しずつ離れていく遡行の旅は切ない。浮遊しながらも透化せずに、あらゆる場所でささやかな幸せを見つけることのできる妻が(深津絵里だからなのか)素敵で、終始穏やかな雰囲気の中を癒されながらふたりと共に川縁を歩いていける。

伝えられることのなかった思いが重なり合って、ひとつになって、また消えてしまうけれど、それがゼロじゃないっていうのが良い


気にかかるのは整合性に欠ける岸辺の住人
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